有松絞りのワークショップと、Orinuvaが大切にしたいこと
日々の中で、「自分は何が好きだろう」と、ゆっくり考える時間は、意外と少ないものです。
家族のこと、仕事のこと、毎日のやるべきこと。
気がつけば、自分自身の感覚に耳を澄ますことは、後回しになってしまうこともあります。
だからこそ、手を動かす時間には、小さな力があるように思います。
素材に触れ、色を眺め、「私はこれが好き」と、ひとつを選ぶ。
誰かの正解ではなく、自分の感覚で選び、目の前の手仕事に、静かに集中する。
Orinuvaのワークショップで大切にしたいのは、完成したものを持ち帰ることだけではありません。
自分と向き合い、自分の「好き」を感じる時間そのものを持ち帰っていただくこと。
そんなひとときを、お届けしたいと思っています。

髪飾りをつくることから、その背景にある文化へ
これまで私は、オーダーメイドの髪飾りを中心に、長くものづくりに携わってきました。
誰かの大切な日のために素材を選び、色を重ね、ひとつの髪飾りを仕立てていく。
その時間を重ねる中で感じてきたのは、ものづくりには、完成した「もの」だけではなく、つくる過程そのものに宿る豊かさがあるということでした。
自分の感覚と向き合う時間。
誰かを想う時間。
ひとつのことに、無心に手を動かす時間。
そして、その延長に生まれたのがOrinuvaです。
Orinuvaが届けたいのは、ファッションアイテムとしての髪飾りだけではありません。
髪飾りに取り入れている伝統の手仕事。
それが生まれた土地や文化。
季節や自然を愛でてきた、日本の美意識。
小さな髪飾りとの出会いが、
「これは、どのようにつくられているのだろう」
「この土地に行ってみたい」
「日本には、こんな手仕事があるのだ」
と、もう一歩先へ興味を広げるきっかけになれば。
髪飾りが、文化への小さな入口になること。
それは、Orinuvaを始めたときから大切にしている想いのひとつです。

この秋は、有松絞りの一輪花を
これまでのワークショップでは、古布やさまざまな布を使った鞠玉など、素材を選びながら手を動かす時間を皆さまとご一緒してきました。
そしてこの秋は、有松絞りを使った一輪花のアクセサリーをつくります。
江戸時代から受け継がれてきた、有松の絞りの手仕事。
染色のために職人の手で一つひとつ括られることで生まれる、絞り特有の凹凸。
今回は、その凹凸の表情を熱加工によって残した絞り地から仕立てた一輪花を使います。
花
の色を選び、パールの色や質感を選び、ひとつずつ、自分の手で組み合わせていく。
「私は、これが好き。」
そんな小さな感覚を、楽しんでいただけたらと思っています。
完成した一輪花は、髪に添えたり、ブローチや帯留めとして装いのアクセントにしたり。
ワークショップが終わったあとも、日々の装いの中で楽しんでいただけるものへと仕立てます。


文化に触れ、自分にも立ち返る
ひとつの布の向こう側には、その土地で受け継がれてきた技や、人の手があります。
その背景を知ることで、目の前にある小さな一枚の布の見え方が、少し変わることがあります。
Orinuvaのワークショップは、何かを上手につくるためだけの場所ではなく、
手仕事を通して文化に触れ、自分自身の感性にも触れる場所
でありたいと思っています。
忙しい日々からほんの少し離れて、自分のために素材を選び、自分のために手を動かす。
そして、そこから日本の手仕事や文化にも、少し興味が広がっていく。
そんな時間を、これから少しずつ重ねていけたらと思っています。
10月、銀峯倶樂部さんにて
10月22日には、銀峯倶樂部さんにて、有松絞りとヴィンテージパールを使った一輪花のアクセサリーワークショップを開催します。
銀峯倶樂部さんは、三重・四日市で長く土鍋づくりを続ける銀峯陶器さんが、古民家をリノベーションして開かれた場所。
土鍋のある暮らしをはじめ、料理やさまざまな体験を通して、日々の暮らしを楽しみ、心豊かに過ごす時間を届けていらっしゃいます。
そんな場所で、Orinuvaが大切にしたい「自分のために手を動かし、自分の感性に立ち返る時間」をご一緒できることを、とても嬉しく思っています。
ありがたいことに、今回の会は受付開始後まもなく満席となりました。
お申し込みくださった皆さま、本当にありがとうございます。
まずは、この秋の一日を大切に。
そしてその先にも、手仕事を通して文化と自分自身に触れる時間を、少しずつお届けしていけたらと思っています。

Orinuva公式LINEを開設しました
髪飾り選びについてのご相談をはじめ、新作やワークショップなど、Orinuvaからのお知らせをお届けしていきます。
今後のワークショップについても、開催が決まりましたらInstagramや公式LINEでご案内いたします。
よろしければ、Orinuvaとこれからもつながっていただけましたら嬉しく思います。


