日本の伝統色をまとう髪飾り ― 漆黒・瑠璃・瓶覗・曙の彩り
- vitviby

- 9月22日
- 読了時間: 2分

秋の気配を少しずつ感じるようになってきました。
古い庭のある日本家屋に暮らすようになって10年以上。
四季折々に、桜や桔梗が花を咲かせ、楓が赤や黄色に色を変え、庭はいつも移ろう季節を映し出してくれます。
日本の伝統色もまた、自然の景色や植物に寄り添いながら育まれてきました。
草木の色、朝夕の空、海や山の表情...
人々はその一瞬をとらえ、色に名を与えることで、大切に心に留めてきたのだと思います。
Orinuvaの髪飾りに重ねた伝統色は、そんな風景や受け継がれた美意識を映し出す小さな窓のよう。
今回はその中から「漆黒」「瑠璃」「瓶覗」「曙」の四つの色をご紹介します。
漆黒(しっこく)
漆を重ねて生まれる深みある黒は、日本の伝統工芸にも欠かせない色。
漆器や武具に用いられ、主張をしない静かな佇まいの中に、品格と落ち着きを宿してきました。


有松絞り Single Petal Bloom ― 漆黒 は、凛とした雰囲気を漂わせ、日常にも晴れの日にも寄り添う一品です。
瑠璃(るり)
夜空や深い海を思わせる、濃く澄んだ青。
仏教では七宝のひとつに数えられ、清浄さや高貴さの象徴とされてきました。

有松絞り Single Petal Bloom ― 瑠璃 × Vintage Pearl は、チェーンの柔らかな光と重なり合い、静かな祈りのような美しさを放ちます。
瓶覗(かめのぞき)
藍染めの瓶に布をほんの一瞬くぐらせ、取り出して覗いたときに生まれる淡い水色。
古人が「最初の一滴の色」と呼んだそのやわらかさは、透明感と繊細な奥行きをあわせ持ちます。


有松絞り Twin Petal Bloom ― 瓶覗色 は、風に透ける光のように爽やかに、軽やかな装いを彩ります。
曙(あけぼの)
夜明けの空に広がる、やわらかな紅色。
『枕草子』にも詠まれたように、古来より「一日の始まりを告げる色」として愛されました。

有松絞り Three Petal Bloom ― 曙色 は、祝いの朝を迎えるような華やぎを添え、人生の節目を優しく照らします。
日本の伝統色は、単なる色合いではなく、自然や祈り、心を映すもの。
Orinuvaの髪飾りが、色に込められた物語とともに、その日の自分を大切に想える時間を届けてくれまように。



